【英検S-CBT】日程の違いは?スピーキングが難しいって本当?英語講師が潜入調査

毎週受験ができる【英検S-CBT】って何?

英検とS-CBTって何が違うんですか?

Jasmine 先生

S-CBTは、1日で4技能を図れるPC受験型の英検です。

従来の英検と内容はほとんど同じで、毎週受験できるので、とても便利ですよ。

便利なのはいいですね♪
でも、今までの英検より難易度が高いと聞きました...。

Jasmine 先生

難易度に違いはありませんが、実際に生徒さんからそんなお声もあります。逆にS-CBTの方がいい!といった声も。

受験を控えている皆さんの不安を解明すべく、今回は実際にS-CBTテストを受けて、調査してきました!

※この記事は、2023年10月時点の調査内容をもとに作成しています。最新情報については、公益財団法人 日本英語検定協会のサイトをご確認ください。

英語講師が【英検S-CBT】を調査してみた

【英検S-CBT】はComputer Based Testingの略で、PC受験型英検のこと。【英検S-CBT】と従来型の英検テストを比較してみましょう!

【英検S-CBT】と従来型の英検の違い

英検S-CBT従来型の英検
申込方法・個人申込
(インターネット)
・個人申込
(インターネット・コンビニ端末機・書店)
・団体申込
受験日程原則毎週土・日
※平日受験が可能な場合もあり
※4技能を1日で受験
年3回(1次試験+2次試験)
※① 4・5級は1次試験のみ
受験級3級・準2級・2級・準1級5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級
受験会場会場選択可受験地選択可
会場指定不可
検定料金
3級:7.200
準2級:8,500
2級:9,000
準1級:9,900
5級:3,800
4級:4,500
3級:6.400
準2級:7,900
2級:8,400
準1級:9,800

1級:11,800
試験
スピーキング
問題内容はPC画面上
ヘッドフォンを着用し、解答を吹き込む
2次試験:試験管と面接
※1次試験合格者のみ
試験
リスニング
問題内容はPC画面上
マウス操作で解答
1次試験:問題内容は冊子
解答はマークシートへ記入
試験
ライティング
筆記・タイピング選択可能1次試験:問題内容は冊子
解答は用紙への筆記
試験
リーディング
問題内容はPC画面上
マウス操作で解答
1次試験:問題内容は冊子
解答はマークシートへ記入
参照:公益財団法人 日本英語検定協会

4技能を1日で受験できる【英検S-CBT】。

5級、4級、1級は受験対応してないのでご注意くださいね。

※①5級・4級では、オンラインでスピーキングテストを受験できます。ただし、スピーキングテストは級認定には影響せず、一次試験の結果のみで合否が判断されます。

【英検S-CBT】メリット

メリット1:4技能を1日で受けられる

【英検S-CBT】では、「スピーキング(吹込み型)」「リスニング」「リーディング」「ライティング」テストを一日で完了することができます。

従来型の英検は、一次試験に「リーディング」「ライディング」「リスニング」テストを行い、1次試験合格者のみが別日程で2次試験の「スピーキング(面接型)」テストへ進むことができ、テスト日数計2日を要しましたね。

メリット2:試験日程の選択肢が広い

従来型の英検では年に三回の受験でしたが、【英検S-CBT】は原則、毎週土日実施、一部エリアでは平日にも実施しているので、試験日程を柔軟に決められます。

また、検定期間内に同一級を2回まで、英検(従来型)とあわせると最大3回まで受験可能なのでチャンスを増やすことが可能です。

メリット3:スピーキング編

「吹込み型」なので対面試験に比べて、緊張しにくいという面があります。

また、「もう一度聞く」ボタンを押すと2回まで設問を聞き返せるので、その時間を利用して解答を考える時間を作ることができるといったこともできますね。

メリット4:リスニング編

一人につき一台「マイク付きヘッドフォン」が配布されているので、外部の雑音を気にせず、自分で音量を調節できるメリットがあります。

従来型の英検では、座る位置や周囲の人によって、音声が聞きとりにくいなどといった声が上がっていました。

メリット4:ライティング編

【英検S-CBT】では筆記型とタイピング型を選べます。

タイピング型を選ぶと、コピー&ペースト機能を利用することができるので、文章の入れ替えがスムーズ。

何より一番のメリットは、文字数カウント機能がついているので、わざわざ数える必要がなく時間を効率的に使えます。

メリット6:1次免除制度を利用

【英検S-CBT】では、同一検定期間内であっても、申請期間内であれば「スピーキング」テストのみを受験することが可能。

受験期間が大きく開かないので、モチベーションを保ったまま、合格までつきすすむことができそうです。

従来型の英検では、1次試験に合格し、2次試験に不合格だった場合、年3回行われるうちの次回の英検の1次免除が可能で、次の受験までに日数がかかりました。

【英検S-CBT】デメリット・注意すべき点

デメリット1:PCの基本的な操作が必須

クリックして解答を入力するため、基本的なPC操作に慣れてい置く必要があります。

試験内容以外で緊張しないように、予め「英検S-CBT 体験版」で確認しておくといいでしょう

デメリット2:料金

【英検S-CBT】は、従来型英検と比べて検定料がやや高く、受験級によって100円~800円程度違います。

一見従来型英検のほうがお得と感じる方が多いですが、交通費等全体的なコストパフォーマンスを考えると、【英検S-CBT】は悪くないと思います。

というのも、1次試験に落ちてしまっては、2次試験すら受けることができません。

1次試験結果にかかわらず、2次試験も併せて1日で全て受けられるのはメリットが大きいですね。

デメリット3:スピーキング編

隣に他の受験者がいるため、初めての人は気になってしまう可能性があります。

「スピーキング」テストでは、最初の音量調整等に時間をとられていると、最後に自分だけの声が響き渡っていて焦るなんてことも。

自分のペースで早めに終わらせて進めていくのがおすすめです!

また、アティテュードの点数について、「吹込み型」なので採点者は受験者が見えません。

音声だけの判断になるので、イントネーションをつけながら、適切に答えられる練習をする必要があります!

実際に【英検S-CBT】に潜入受験して感じたポイント

現役英語講師が、実際に英検準1級の【英検S-CBT】を受験してきたので、正直レポートします。

従来の英検と大きく違うと思ったポイントは、①受験票、②受験の順番、③受験環境です。

①受験票

【英検S-CBT】では、予め受験票を受験者自身で「受験者マイページ」よりダウンロード・印刷します。

従来型の英検では、申し込み後、試験前に1次受験票が送付されてきましたね。

②受験の順番

【英検S-CBT】では、基本的にスピーキング」→「リスニング」→「リーディング」→「ライティング」の順番で受験します。

「リーディング」と「ライティング」パートは同じなので、どちらからはじめてもOK。

従来の英検では、一次試験で「リーディング」→「ライティング」→「リスニング」を、別日程の二次試験でスピーキングテストがありましたね。

③受験環境

大学のような大教室ではなく、こじんまりとした部屋で、隣との境はパーテーションで区切られていました。

また、室内に持ち込めたのが、HBの黒鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴム、受験票、受験控え(当日渡されます。)のみでした。

その他の荷物は鍵付きのロッカーに収納し、筆記用具等の点検も行われました。

えんぴつに「Made in Japan」のようなアルファベットが書かれていると、持ち込めません。 (はい。わたしも「Made in Japan」えんぴつ持ち込みかけた一人です。受付でえんぴつお貸りしました...♡!)

お気をつけて下さいね。

PC操作慣れしている人に【英検S-CBT】はおすすめ!

実際に【英検S-CBT】を受験して、PC操作に慣れている方にはおすすめの試験だということが分かりました。

中学受験、高校受験、大学受験で英検取得必須といった生徒さん、合格まで期限が迫っている方もぜひ活用してみてくださいね。

みなさんの合格を応援しています!